【買取物語Vol.17】平成28年 BMW X1(HS15)
2024/02/09。買取の商談は無数にあると思っている。自分の中にもいろんなバリエーションがあって、そのつど最適と思われる話をするようにしている。これが難しく、探求に終わりはない。今やっていることは最初のころはできなかったことだし、査定額を決められない査定員にはできないことだと思っている。
この車を買い取らせてもらったオーナーさんは、一括査定サイトを利用して大量に電話がきて、数社査定を依頼した。時間をずらして見てもらうことにしたのに、最初の会社が帰らずに二社が一緒になって、オーナーさんに相談してきた。「この二社のどちらかで決めてもらえませんか」。不審に思ったオーナーさんは、それをお断りし、帰ってもらったとのこと。その後、ウチを見つけてもらって査定をさせてもらったら、二社の査定額は「やっぱり…」という結果だった。「俗に言う、談合ですね」と言っておいた。
自分の大切な財産を手放すときに、この業者はまともなところなのか、というのは誰もが考えること。目の前に札束を積み上げるように、どんどん買取金額をあげていったり、今回のように、コソッと異様に安い金額で買取を試みることもある。物の価値を決める役割なのに、買わせてもらえる金額の話に終始しているようだ。査定とは名ばかり。オーナーさんにOKをもらったら、会社に確認する、という流れもオーナーからしたら不快な話だ。それも長い時間を待たせて。
この仕事は時間が勝負だと思っている。短時間のうちに見るべきところを確認して、金額を検討して、お客さんに査定額として提示するまで、できるだけ時間をかけたくないと思っている。自分のことを考えてもそうだし、お客さんも長い時間つきあっていたいと思うことはなかなかないはずだ。忙しい中、時間を作ってもらっている、という感覚は大事。雇われているとあまりわからないかもしれないけれど。
今回オーナーのMさんは実に話が早い人だった。やりとりもスムーズ。仕事できる人なのだろうなと思った。次はテスラにお乗り換えだそうで。改めてオーナーさんの立場にたった、スムーズな買取を目指したいなと思った。
コメントを残す