「相場は毎日変わっているから今日出す査定額は今日だけのもの」を考える
2024/02/16。昨日は、査定1件、説明会1件。そのあとは、ずっと事務所にいて、出版の仕事。多岐にわたる仕事が面白いし、いろんな脳を使っている気がする。これがいいのかどうかわからないけれど、必死でやってきたらこんなことになっていた。これからはもう少し落ちついてもいいと思うけれど。
「相場は毎日変わっているから今日出す査定額は今日だけのものだ」という話をとある業者にされたと、お客さんから聞くことがある。この実態ってどうなのだろうかと思う。ちょっと考えてみる。
オークションは毎日行われているので、相場は変わっているのは事実。ただ、それが買取額に影響するものなのかが、大事なところ。業者にそんなことを言われて、「ああ、そういうものか」と思っている人はよく考えてほしい。オークションは、そもそもいくらで売れるかはわからない。相場と言われるものはあるけれど、その間に収まるとは限らない。100万円から120万が相場だとして、同じような車が今日は109万円、明日は118万円、その次の日は102万円みたいなことは当然のことだ。その意味で「相場は毎日変わっている」は正しいかもしれない。ただ、そもそも中古品は同じものなどふたつとない。中古の宝石、中古のPC、中古の本、中古の不動産。一旦、人の手にわたったものは唯一無二のものなのだ。それを「同程度のもの」としてくくった場合に相場というものが出てくる。だから、相場と一口に言っても、「同程度」の判断基準が変われば、相場も変わるのだ。
そう、相場は見る人によって変わるということ。だとすると、「あなたが見ている相場は毎日変わるよね」ということだし、「別の人が見ている相場はまた違うよね」という解釈が正しくなる。ということは、その言葉が出たときに、「その相場の変化は買取額に影響しますか?」という問いをすべきだと思うのだ。それに答えられる人はいない。もっと言えば、「今日だけの金額」といい、特価と主張して、契約を迫って、お客さん宅から引き上げたら会社の駐車場に置きっぱなし、なんてことはザラにある。もうおわかりだと思う…そういうことだ。
買取には空白の時間がある。査定から契約までの時間だ。この時間を嫌がる業者は多い。その間に他の業者に行ってしまうからだ。できれば、査定の直後に契約をして車両を引き取りたい、というのが本音。その思惑を考えると、冒頭の「相場は毎日変わっているから今日出す査定額は今日だけのものだ」という言葉は、とても便利なものになる。お客さんのためになっているかどうかわからないけれど。
ハッピーカーズ大田田園調布店/有限会社ソーシャルキャピタル 吉田(07054555708)
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