撤退は早いほど美しい

撤退には、どうしても「失敗」というイメージがあります。

もう少し続けていればうまくいったかもしれない。ここまでやったのだから、もう少し頑張ろう。そう考えるのは自然なことです。

ですが、経営の現場ではもう一つの視点があります。撤退は早いほど美しい。

遅れるほどコストが増える

事業は続けるだけでコストが発生します。
• 人件費
• 固定費
• 在庫
• 時間

特に小規模事業の場合、一番大きいのは 時間 です。時間は取り戻せません。可能性の低い事業に時間を使い続けると、本来やるべきことに資源を使えなくなります。撤退が遅れるほど、失われる資源は大きくなります。

判断を鈍らせるもの

撤退を遅らせる最大の理由は過去の投資です。

お金を使った。
時間を使った。
人も動かした。

ここまでやったのだから簡単にやめるわけにはいかない。そうして判断が遅れます。しかし経営は過去ではなく未来で判断するものです。これから資源を置く価値があるか。それだけです。

撤退は負けではない

撤退は敗北ではありません。次の判断のために資源を戻すことです。続ける勇気が必要な場面もあります。しかし同じくらいやめる勇気も必要です。経営とは続けるかやめるかの判断の連続です。そして多くの場合、美しい撤退は早いものです。

新規と撤退は同時に設計する

新しいことを始める。経営ではよくある判断です。ですが、新規事業を考えるとき、多くの人は一つのことしか考えていません。

何を始めるか。

本当はもう一つ考えなければいけないことがあります。

何をやめるか。

資源は無限ではない

経営資源は限られています。
• 時間
• 資金
• 人

新しいことを始めると、必ずこの資源が使われます。

つまり

何かを増やすということは
何かを減らすということです。

同時に考えないと破綻する

新規事業だけを増やしていくと資源が分散します。

結果として
• 中途半端な事業が増える
• 判断が遅くなる
• 組織が疲れる

こういう状態になります。

新しい事業を始めるときは同時に撤退を設計する。これが重要です。

経営は拡大ではない

経営というと拡大をイメージする人が多いです。ですが、小規模経営ではそれは必ずしも正解ではありません。大事なのは資源が回る状態をつくることです。

どこに資源を置き、
どこから資源を引くのか。

この設計ができている経営は強い。

まとめ

新規と撤退は別の判断ではありません。同じ設計です。事業を始めるときは同時にやめる場所も考える。経営は積み上げではありません。資源の再配分です。つまり設計なのです。

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