「他社より○万円高く買います」を見たときに考えてほしいこと

SNSを見ていると、車買取会社の広告がよく流れてきます。
先日、こんな内容の広告を目にしました。
「査定が終わったら買取見積を送ってください」
そして大きく、「+7万円」と書かれていました。
他社の査定額より7万円高く買ってくれる。
車を売ろうとしている人からすれば、かなり魅力的な言葉だと思います。
でも、車買取の仕事をしている私からすると、こういう広告を見たときほど、一度立ち止まって考えてほしいと思います。

なぜ他社より7万円高く買えるのか

まず考えてほしいのは、とても単純なことです。
「なぜ7万円高く買えるのか?」
中古車には定価がありませんが、まったく根拠なく価格が決まっているわけでもありません。
年式、走行距離、グレード、色、装備、状態、修復歴。
さらに国内小売なのか、オークションなのか、輸出なのか。
その車を最終的に「誰が欲しがるのか」によって、おおよその市場価格が形成されています。
もちろん、買取会社によって出口が違うため、査定額に差が出ることは普通にあります。

A社では100万円。
B社では105万円。
C社では110万円。

これは十分あり得ます。だから「他社より高い=怪しい」という話ではありません。
問題は、なぜ高く買えるのかを理解しないまま、広告の数字だけで判断してしまうことです。

「7万円高い」だけでは判断できない

こうした広告を見たとき、私ならいくつか確認します。
対象になる車に条件はあるのか。本当にすべての車が対象なのか。
上乗せされる金額に上限や条件はないのか。
契約後に金額が変わる可能性はないのか。
車両引き渡し後の減額条件はどうなっているのか。
キャンセル条件はどうなっているのか。
そして最終的に、
「自分の手元にいくら入るのか」
ここまで確認して、初めて比較できます。
広告に大きく書かれた「+7万円」という数字だけでは、売却の良し悪しは判断できません。

高い査定額を出すことと、高く買うことは違う

これは車を売る人に、ぜひ知っておいてほしいことです。
査定時に高い金額を提示することと、その金額で最終的に買い取ることは同じではありません。
車買取では、金額だけでなく、
いつ契約が成立するのか。
車両をいつ引き渡すのか。
入金はいつなのか。
どんな場合に減額されるのか。
キャンセルできるのか。
こうした条件も含めて契約です。
だから私は「最高額はいくらだったか」だけで買取会社を選ぶことをおすすめしていません。
大切なのは、金額と条件をセットで比較することです。

広告が悪いわけではない

誤解のないように書いておくと、こうした広告そのものを否定したいわけではありません。
広告は、お客様にサービスを知ってもらうためのものです。
魅力を分かりやすく伝えるために、価格やメリットを強く打ち出すこともあります。
実際に、他社より高く買える仕組みを持っている会社もあるでしょう。
だから大切なのは、
広告を信じるか、疑うかではありません。
広告を一つの情報として受け取り、自分で判断できることです。

車を売る前に「判断基準」を持ってほしい

私は車を売るとき、最初から買取会社を決める必要はないと思っています。

まず、「何を大切にして売るのか」
を決めてほしい。
最高値を狙いたいのか。
安心して取引したいのか。
早く現金化したいのか。
次の車との乗り換えを優先したいのか。
手間をかけたくないのか。
人によって正解は違います。
だからこそ、買取会社を探す前に自分の判断基準を持つことが大切なのです。

広告を見る前に、判断基準を持つ

車買取業界には、さまざまな広告があります。
「○万円アップ」「高価買取」「今だけ」「最高額」
こうした言葉を見ると、どうしても数字に目が行きます。
でも、車の売却で本当に大切なのは、
一番魅力的な広告を見つけることではありません。
自分の車の現在地を知る。
何を大切にするのかを決める。
条件を比較する。
そして、自分で決断する。
広告に判断を委ねるのではなく、自分の判断基準で広告を見る。
それが、私の考える「後悔しない車の売り方」です。

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