相場の向こう側:車、経営、地政学に共通する「変化への適応」とは

中古車の相場を見ていると、不思議な感覚になることがあります。
私は毎週オークション会場で何千台もの車を見ています。
車種、年式、走行距離、評価点などもちろん大事です。

でも、実際に相場を動かしているものは、もっと大きなところにあります。
為替、金利、輸出先の規制、国際情勢、そして地政学。
車の相場は世界とつながっているのです。

たとえば、ホルムズ海峡のニュース。
一般の方からすると、「中東の話でしょ?」と思うかもしれません。

しかし中古車業界では違います。日本から輸出される中古車の多くは中東を経由します。
もし物流が滞れば、輸出コストは上がる。輸出コストが上がれば、買える金額は下がる。
結果として日本国内の中古車相場にも影響が出る。
つまり、東京の大田区で査定している車の価格が、中東情勢とつながっているのです。

経営も世界とつながっている

経営もよく似ています。売上が下がった。利益が減った。お客さんが減った。
その原因を社内だけに求めたくなります。

でも実際には、景気、金利、物価、人口動態、テクノロジー、競争環境など
さまざまな外部要因が絡んでいます。自分ではどうにもできないことばかりです。

コントロールできないものは変えられない

若い頃は、「頑張れば何とかなる」と思っていました。
もちろん努力は大切です。でも経営を続けるほど、
変えられないものは変えられない
という現実も見えてきます。
為替を変えることはできない。
戦争を止めることもできない。
金利を決めることもできない。
できるのは、その環境の中でどう動くかだけです。

強い会社は予測が当たる会社ではない

相場を見ていると分かります。
未来を完璧に予測できる人はいません。経営も同じです。
強い会社は、未来を当てる会社ではなく、変化に対応できる会社。
輸出が弱くなったら国内を見る。
国内が弱くなったら別の市場を見る。飲食が厳しくなったら撤退する。
新しい事業に挑戦する。柔軟に動ける会社ほど生き残ります。

まとめ

相場も経営も地政学も、すべてつながっています。
だから私は相場を見るのが好きです。車の値段を見ているようで、
実は世界を見ている。経営を見ている。人間の心理を見ている。
そんな感覚があります。未来は読めません。
だからこそ、変化を恐れず、柔軟に動く。
それが小さな会社の生存戦略なのだと思います。

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