【車事故】とあるお客さんからの相談に乗ってみたら……

3回にわけて、一括査定サイトについての考察をしましたが、多くの人に読んでもらいました。一括査定サイトの使い方のような記事はすでに多くアップされているので、あえて業者目線の見方を記述したつもりです。業者は(というか、自分が使うとすれば)見込み客のリストとしてどういう価値観を持っているかどうかを見る機会でもあります。お互いが御縁を感じればいい取引にあることは間違いないのです。さて、今日は、お客さんから相談を受けた話を紹介します。

板金屋さんを探しているのはなぜ?

そのお客さんは運送業を営んでいます。3年前ぐらいからのお付き合いで、たびたび飲みに行ったりもしています。その方からの相談で、「社員が高速道路で事故を起こしてしまった、リアゲートが大きく凹んでしまったので、どこか板金屋さんは知らないか」とのことでした。まず「保険は使えないのか」と聞いたところ、「ネット保険の更新を怠っていて(忘れていて?)、使えない」と驚きの回答でした。その時点で、あまりコメントする気がなくなったのですが、それでも詳細を聞いていくと、板金屋さん2社の見積もりは修理費100万前後だと言います。そのうちの一社は自分がその人に紹介した板金屋さんも含まれています。それなのに、まだ板金屋を探しているとはどういうことか?と聞くと、「もっと安いところを探している。彼はまだ残債が130万ぐらいあるので」と。私「……」。

自分でやったことの責任を感じさせる

「それは自分で処理させるべきですよね、業務上ではないわけですし」と即座に言いました。「相手方の交渉だってやらなくてはいけないし、過失割合によっては相手の修理費だって負担することだって考えられますよ」と。相手方は保険に入っているようでした。僕だったら「その結果にかかわらず、その車は処分させて、ローンは一生懸命頑張って払い続けるしかないですよね。それでもどうしても車がほしければ数十万の軽自動車でも買って我慢するしかないでしょう。自分がやってしまったことなので。そもそも保険を切らすなんてもっての外ですよ。自分でも切れた自覚が合ったのではないですか。安い板金屋を探すことは意味のないことですよ」。

眼の前の問題解決が本質的な解決につながらないケースも

いろいろ言いたいことはありましたが、言葉を選んで自分の意見を伝えたつもりです。いちおう先方は「そうですよね」とは言っていましたが、どうなのでしょう。いろんな人達の問題を抱えて、大変だなと思いますが、今後のためにも、やってしまったことのけじめはつけるべきと思うのです。できるだけ手出しを減らしたいというのは理解できますが、それでも任意保険が切れたまま乗ってしまったことに対する、大きな反省は必要です。まだ、損害事故でよかったと思うところかもしれません。下手に、うまく処理してしまったことが、よい結果に繋がらないことだってあると思うのです。「本人がこの事故をどう考えているか、じっくり話したほうがいいと思いますよ」と言っておきました。

まとめ

日々いろんな相談を受けて、もはや車屋の領域ではないなと思うこともありますが、求められたらできることはしたいなと思います。ただ、眼の前の問題の処理が根本的な問題に解決につながらないことが多いのです、今回のケースでいえば、安い板金屋さんを探す、ということですね、これは本質的な解決にはつながりません。当事者は客観的に物事を判断することが難しいからこそ、相談する人も必要なのです。

ハッピーカーズ大田田園調布店/有限会社ソーシャルキャピタル 吉田(07054555708)

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